パナソニックのロボット掃除機「RULO」は本当にぶつからないのか?

新居では人生初のロボット掃除機を導入。iRobot・ダイソン・エレクトロラックスなど特徴のあるメーカー・モデルがひしめく中、我が家は「ぶつからないロボット掃除機 Panasonic Rulo MC-RSF1000」を選択しました。苦手なものもありますが、確かにぶつからない掃除機だと納得しました。

今回の記事では「Ruloを選んだ理由」「本当にぶつからないのか?得意・不得意なもの」「Ruloをうまく使うポイント」をまとめます。ロボット掃除機の購入を検討している方の参考になればと思います。

Rulo MC-RSF1000を選んだ理由

最初にRuloを選んだ理由。大きく2つの理由があり、1点目は家具にぶつかって欲しくない事、もう1点は三角形・両側ブラシの効率です。順番に説明します。

3つの非接触センサーでぶつからない

Rulo MC-RSF1000の最大の特徴は、3種類の非接触センサーでぶつからない事。

3種類の非接触センサー

  • 360°レーザー:空間・間取り認識、離れた障害物の検知
  • 左右の赤外線:左右の近くにある障害物の検知
  • 前方の超音波:前方の障害物を検知(鏡や透明でもOK)

大切な家具ばかりなので、ぶつかって向きを変える仕組みは不安。非接触センサーを駆使して障害物を把握、ぶつからずに回避するRuloが、我が家の希望にマッチしていると考えました。

三角形と2つのブラシでコーナーを攻める

丸型のロボット掃除機に比べると、三角のものはより深くコーナーに入り込めます。また、回転ブラシが左右に1つずつあるので、ブラシのために向きを変える必要がなく効率的です。

左右ブラシのメリット

エレクトロラックスのPure i9も三角ですが、回転ブラシは片側1つだけ。壁際を掃除する時は、ブラシを壁側に向けるために反転する場面もでてきます。最短の時間で掃除を終わらせるには、左右両方のブラシが有効だと考えます。

ぶつからず回避できる家具

果たして本当にぶつからないのか?残念ながら一部の家具は検知できずぶつかります。まずは、しっかり検知できてぶつからない家具から紹介します。

チーフテンチェア(大型のラウンジチェア)

椅子でぶつかる可能性があるのは「脚」と「貫(脚を繋ぐ水平のフレーム)」ですが、どちらもぶつからずしっかり掃除できています。

脚周りは左右のセンサーを使って円を描くように掃除。脚の間隔は70cmあるので、どの掃除機でもすり抜ける事は可能です。それでも、ぶつからずに脚のキワまで掃除となると話は別。R脚の周りを1cmの距離まで近づいて掃除できるのがRuloならではです。

この椅子は貫が低く床から12cmしかありません。360度センサーの円盤(高さ10cm)が心配でしたが、問題なく潜り抜けてます。ただし、カーペットなど敷物がありリフトアップした場合は、本体が2.5cm持ち上がり貫にぶつかるはずです。

障害物検知の変更

2020年10月のソフトウェアアップデートで障害物検知の方法が変わりました。

  • Before: 360度レーザーで障害物を検知 → 回避時は左右の赤外線で位置・距離を検知
  • After: 回避時も360度レーザーと左右の赤外線を併用して位置・距離を検知

アップデート後に購入したので比較できませんが、口コミを見る限り動きが良くなったというコメントが見られます。

ダイニングチェア(109チェア)

脚の間隔が狭いダイニングチェアでも上手に円を描いて掃除します。前後で脚の間隔が異なる意地悪な椅子。

写真の椅子で脚の間隔は約41cm。Ruloの幅は34.5cmなので幅はギリギリです。右前脚から1cmの距離をとって回転。この後、左後脚の掃除を始めますが、さすがに27cm幅は通過できません。右角を脚の間に突っ込み、何度か前後して掃除してました。

サイドボードの脚

続いてはサイドボードの脚まわり。前後脚の間隔は約30cmなので通り抜け不可。それでもぶつかる事なくギリギリを攻めます。

右側から近づき脚の手前で向きを変え、サイドボードの前脚を中心に回転。回転後には右角で脚の間を掃除し、後退して向きを変え壁まで進みます。ブラシの届く範囲しか掃除できないので、通り抜けられない家具の場合ゴミ・ホコリが残ります。

検知できずにぶつかる家具

次に、検知できずにぶつかってしまう家具を紹介します。原因は「幅が狭くて検知できない」「低すぎて検知できない」の2通り。

幅が狭くて検知できない

デイベッド(PK80)とローテーブル(PK61)では、脚を検知できず勢いよくぶつかります。

幅広面に向かっていくと手前で減速しぶつからずに脚のまわりを回転。しかし、1cm厚の面に向かう場合は、全く減速せず勢いよく激突。ぶつかった後は後退し脚に接触しながら回転するので、最後まで検出できてない模様。ダイニングテーブルの脚も同様で激しく激突。驚くほど大きな音でぶつかるので、このままだといつか壊れます。

脚が斜めで先端がキックした椅子

PK22というローチェアは脚の形状が特殊で、いつまでもよじ登ろうともがいています。「高さ10cmにあるセンサーがとらえる距離」と「キックしている脚の位置」が合わないことが原因と推測しています。Ruloの頭の中を想像すると次の通りです。

Ruloの頭の中(想像)

  1. センサーで障害物と距離を検知
  2. 検知した距離より手前でバンパーがキックに接触
  3. 低い障害物(ラグとか)と判断してリフトアップ
  4. 乗り越えられずにもがき続ける

一番苦手なのはフロアライト

最もトラブルが多いのはフロアスタンドです。全くのノーマークでした。NJPフロアライト(ルイスポールセン)とSCURUPフロアライト(イケア)の2種類ありますが、NJPが特に苦手です。

どちらも円盤状の土台に支柱が立っているタイプです。バンパーが土台に当たるとリフトアップして乗り越えようとしますが、SCURUPの方がすぐにバンパーが支柱にあたり障害物として検知。一方のNJPは支柱が奥にあるため、いつまでも障害物として検知できません。

このため、SCURUPの場合数回トライしてすぐに方向転換、NJPだといつまでもよじ登ろうともがく結果に。もがいている内にタイヤが浮くとエラー停止。最善策は近づかせない事です。

その他、ロボット掃除に共通の弱点

床に這わせたコード・配線は絡まります。リフトアップできるRuloでも、コードが動いてしまうので乗り越えられません。どのロボット掃除機でも苦手なので、事前に片付けておくしかありません。

苦手な家具への対策

侵入防止にはレーザーで検知できるように仕切りを立てると良いそうです。プラ段を使って家具の足回りに仕切りを設置。来客時は取り外しますが再利用できて便利です。

テーブル・ローチェア・デイベッドへの対策

脚が薄く検知できない家具は、厚みを増やすようにプラ段を巻きつけて固定。センサーの高さに合わせて11cmにしています。結果、プラ段周りを円を描いて掃除するようになりました。ローチェアは事情が違うので、幅11cmで切ったプラ段を使って長方形の壁を作ります。プラ段の壁を検知して壁に沿って掃除しています。

フロアスタンドへの対策

丸い台座に合わせてぐるっと1周、プラ段を使って壁を作ります。たったこれだけのことですが、ちゃんと検知して近づかなくなります。配線も壁の中に収納できて、配線によるトラブル防止にもなっています。

使ってわかったRuloの良いところ・良くないところ

多少の細工は必要でしたが、まさに「ぶつからないロボット掃除機」。掃除後には床がサラッとして掃除能力にも満足。購入して良かったと感じています。ここからは、購入時に疑問に思った事、実際に使って良いと感じる点、良くないと感じる点をまとめます。

1回の充電で掃除できるか?

ロボット掃除機を使って掃除する範囲は55畳です。満充電で3時間程度稼働しますが、この広さの場合1回の充電では掃除しきれません。掃除モードは「自動」と「徹底掃除」の2種類です。

  • 自動モード:途中で1回充電が必要。充電前に8割の掃除が終わり、残り2割は充電後です。
  • 徹底掃除モード:充電は2~3回必要。同じ場所を繰り返し掃除するので、掃除時間が長くなります。朝8時にスタートしても20時ごろまで動いてます。

ゴミ容器の大きさは十分か?

容器が空の状態でスタートすると、「自動モード」で容器の半分程度、「徹底掃除」だと一杯にたまりますが最後まで掃除はできます。ゴミたまるとスマホアプリにエラーメッセージが表示されます。エラーといっても停止することはなく掃除継続。掃除の開始前/終了後に容器のゴミを捨てるぐらいで十分です。

音控えめ設定

運転音を小さくする「音控えめ」という設定があります。吸引力を抑えて音を小さくするので、ゴミの圧縮が弱く嵩張ります。その結果、通常より早くエラー表示が出て、場合によってはエラーストップします。

リフトアップ機能は効果的?

リフトアップして乗り越えようとしても、簡単に動く軽いものだと乗り越えることはできません。例えば、浴室の足拭きマット。これは何度も絡まってエラー停止しました。今は、掃除前に片付けています。厚みのあるカーペットだと上手に乗り上げて掃除してます。一定の効果はあります。

リフトアップすると2cmぐらい高さが上がるので、家具下にカーペットを敷いている場合は注意が必要です。通常ならくぐれる隙間が、リフトアップのためくぐれない可能性があります。リフトアップ中は吸引できないので、この点も疑問が残ります。

三角形の効果はあるか?

コーナー付近では三角形の形を生かした独特の動きをします。壁に向かってギリギリまで進みコーナーのゴミを掻き込み、その後、何度か後退と回転を繰り返して向きを変えます。コーナーギリギリまでゴミを取ろうとする設計が見て取れます。

OTOMO機能は使っているか?

人の足を認識させて掃除場所まで移動する機能です。残念ながらほとんど使っていません。Rulo基地まで行って操作する必要があり、スティック掃除機を取りに行く方が早いです。アプリに過去の掃除範囲が記録されているので、アプリ上で掃除場所を指定できると便利です。

アプリの使い勝手は?

遠隔で運転・停止、スケジュール設定、掃除結果の確認、ゴミの累積データ、エラー確認など一通りの操作が可能。外出先からも操作できるので便利です。過不足なく使いやすいアプリだと思います。

最後に、次もRuloを買う?

もう一度、Ruloで良いと思います。我が家の場合、「ぶつからない事」が最優先事項なので、Ruloにはとても満足しています。ただ値段が高いので、次は1グレード下のモデルにするかもしれません。アクティブリフト・スマートスピーカーは対応しませんが、最低限のぶつからない掃除としては十分です。

最後まで読んでいただき有難うございます。

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家電記事、次はエプソン超短焦点プロジェクター「Dreamio EH-LS500」に続きます。

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